©Rolf Anger
「ファースト・レディ・オブ・ソング」とも呼ばれる20世紀最高のジャズ・シンガーの一人、エラ・フィッツジェラルド。彼女が初めてモントルー・ジャズ・フェスティヴァルに出演した1969年のライヴ音源が初CD化(日本盤はSHM-CD)され、本日リリースされた。
本作品は1969年6月22日にスイスのモントルー・ジャズ・フェスティヴァルでのライヴ録音。今では世界三大ジャズ・フェスティヴァルの一つとして有名だが、まだ始まって3年目のフェスで大トリを務めたのが当時52歳を迎えたエラだった。
当時『サンシャイン・オブ・ユア・ラヴ』というアルバムをリリースしたばかりだったこともあり、その作品に収録していたアルバム・タイトルのクリームのカヴァーや、ザ・ビートルズ、バート・バカラックなどのロック、ポップスのカヴァーからおなじみのスタンダードを織り交ぜた楽しい構成でその圧倒的で親しげなパフォーマンスで大いに観客が沸いたライヴとなっている。
バックを務めているのは、アルバム『サンシャイン・オブ・ユア・ラヴ』でも共に録音したトミー・フラナガン・トリオ。息もピッタリで縁者も観客もリラックスして音楽を楽しめているのがうかがえる。
この作品、2005年に一度DVDとしてリリースされていたが、今回初めてオーディオ・フォーマットでのリリースとなり、CDのみならずアナログも発売された。
モントルーの初舞台で終始ご機嫌だったエラは、この後1996年に他界するまでに4度モントルーに足を運び観客を魅了することとなった。その記念すべき第1回目のライヴ、生き生きとした歌声は、今なお新鮮で心を掴まれる。
■リリース情報
エラ・フィッツジェラルド『エラ・アット・モントルー 1969』
UCCU-1666 SHM-CD ¥2,860(tax in)
2023年2月1日リリース
https://Ella-Fitzgerald.lnk.to/LiveatMontreuxPR
収録曲目:
1.ギヴ・ミー・ザ・シンプル・ライフ Give Me The Simple Life
2.ディス・ガールズ・イン・ラヴ・ウィズ・ユー This Girl’s In Love with You
3.アイ・ウォント・ダンス I Won’t Dance
4.恋人たちの場所 A Place For Lovers
5.ザット・オールド・ブラック・マジック That Old Black Magic
6.無意味な風景 Useless Landscape
7.ラヴ・ユー・マッドリー I Love You Madly
8.トラブル・イズ・ア・マン Trouble is a Man
9.男と女 A Man And A Woman
10.サンシャイン・オブ・ユア・ラヴ Sunshine Of Your Love
11.オールライト、オーケイ、ユー・ウィン Well Alright OKay You Win
12.ヘイ・ジュード Hey Jude
13.スキャット・メドレー Scat Medley
14.ア・ハウス・イズ・ノット・ア・ホーム A House Is Not A Home
〈パーソネル〉
エラ・フィッツジェラルド(vo) トミー・フラナガン(p) フランク・デラローサ(b) エド・シグペン(ds)
★1969年6月22日、スイス・モントルー・ジャズ・フェスティヴァルにてライヴ録音