若くしてグラミー賞ノミネート11回、受賞5回。8月の来日公演や、サマーソニックでの星野源との共演などでも大きな盛り上がりを呼んだジェイコブ・コリアー。ニューヨーク・タイムズ誌に「Z世代のカラフルなモーツァルト」と絶賛されるなど各所で大きな話題を集めているが、そんな彼が待望のニュー・アルバム『ジェシー Vol. 4』を2024年2月29日にリリースすることが決定した。第1弾シングルとして、ブランディ・カーライルをフィーチャーした「リトル・ブルー」(原題:Little Blue)の配信がスタート、ミュージック・ビデオも公開されている。

 

 

『ジェシー Vol. 4』は、ジェイコブが2018年からスタートさせた「ジェシー・プロジェクト」四部作のフィナーレを飾る作品。グラミー賞を3度受賞、そしてアルバム・オブ・ザ・イヤーにもノミネートされるなど大きな反響を呼んだ過去三作で探求された音楽的な要素も反映させつつ、人間の感情を表現するという部分にコンセプトが置かれているとのこと。今や彼の代名詞となった、コンサートでのオーディエンス・クワイアのような人間の声の力を祝福するような内容となっているようだ。世界各国のアーティストや音楽を網羅した、まさにプロジェクトの集大成となるような大注目の一枚と言える。既にシングルとしてリリースされている「ネヴァー・ゴナ・ビー・アローン」や「WELLLL」も本作に収録されるとのこと。また、アートワークは、複雑且つ幻想的なガラス彫刻やコラージュ作品で知られるブルックリンのアーティスト、ダスティン・イェリンが担当している。

 

©Ryoka Ojima

 

本作について、ジェイコブは「5年前、自分ひとりで始めた音楽の旅をきっかけに、4作にも及ぶコラボレーション・アルバムという大きな夢を持って、僕は音楽と人生について最も偉大なヒーローだちから学ぶという壮大な冒険に旅立ったんだ。そして今回の『ジェシー Vol. 4』は、あらゆる意味で僕が30年かけて作り上げたアルバムと言える。この作品は僕にとって、世界各地のミュージシャンと作り上げた、人間への祝福のようなものなんだ。この実験の集大成として、10万人のオーディエンス・クワイアのようにこのアルバムの核心を成すサウンドを見つけることが出来たと思う。僕の声はまわりの人々の声と同じだし、みんながこの音楽というタペストリーの一部だということ。そして何よりも、このアルバムを作ることで、人生は魔法に満ちているということを思い出すことが出来たんだ」と語っている。

 

©Tom Bender

 

第1弾シングルとなる「リトル・ブルー」は、冒頭のキャッチーなメロディが強い印象を残すバラードで、昨年来日時の限定イベントにて世界で初めて披露された楽曲。ゲスト・ヴォーカルには、グラミー賞を3度受賞し、2022年にニューポート・フォーク・フェスティヴァルで行われたジョニ・ミッチェルの感動的な復活ライヴの中心人物としても大きな話題を呼んだブランディ・カーライルを迎え、楽曲に拡がりを持たせることに成功している。そして彼がワールド・ツアーの公演中に観客と録音したオーディエンス・クワイアもフィーチャーされており、楽曲のハイライトとなっている。観客を自在に指揮しコンサート会場全体を美しいクワイアへと変貌させてしまうという彼の代名詞的なパフォーマンスが楽曲と融合した、新たな代表曲と呼べるトラックになりそうだ。ジョナス・ブルーとの共演などで話題を呼んだカナダの若き逸材レノン・ステラがコーラスで、ノルウェーのレジェンド・マルチ奏者であるスティアン・カルステンセンがペダル・スティールで参加している点も見逃せない。

 

今回の楽曲について、ブランディ・カーライルは「この曲はとても素晴らしく、ジェイコブは世代を超えた才能の持ち主です。恥ずかしくなるほどいつも彼のことをチェックしているし、心が折れそうになるほど美しい彼の音楽を研究していますが、今回自分が彼の創作の一部になれるなんて、素晴らしい運命のいたずらです」とコメントしている。

 

そして、同時公開されたミュージック・ビデオの監督は伊藤聖也が担当。ジェイコブ本人の希望で日本にて撮影・制作され、折り紙やペーパークラフトで出来た世界の中でジェイコブ自身が海や森の中をさすらうというユニークな内容になっている。楽曲の世界観を美しく表現し、密かに日本らしさも散りばめられているという必見の仕上がりだ。

 


 

【最新リリース情報】

ジェイコブ・コリアー SG「リトル・ブルー (feat. ブランディ・カーライル)」

2023年9月21日発売

https://Jacob-Collier.lnk.to/LittleBlue